SMBC TOKYO SOLUA × NewsPicks for WEキャリアイベント

こんにちは!アスリートの人生を応援しています森村ゆきです。
アスリートのキャリアコーチング、引退前後の相談や、競技力向上のためのメンタルコーチなどをやっています。


先日、SMBC SOLUA さん× NewsPicks for WEさんのキャリアイベント&ワークショップ
参加してきました!



古くからの友人で女性キャリアに関してのフロントランナーである
Warisの田中美和ちゃんのシェアで知り、女性アスリートの方々が登壇されると言うことで、
これは行かねば!とリアル参加してきました。

テーマは『脱キャリア迷子。私らしい強みで ”好きに選べる” 自分になる』
MC笹川友里さん、登壇者として山田進太郎D&I財団の石倉秀明さん、アスリートとして、先日日本選手権を終えたばかりの寺田明日香さん、SMBC TOKYO SOLUAの平田彩乃さん、後半のワークショップ担当はWaris田中美和さんと豪華メンバーでした。

働く女性が「全部を諦めない」キャリアを築くためのヒントと言うことで、
競技でも仕事でも、(寺田さんは子育ても)活躍されている
お二人のアスリートのお話を伺いました。

寺田明日香さんは最初の引退では不調を抱え、
相談先もなく、精神的にかなりきつかったそうです。
その後、東京オリンピック開催が決まり、ラグビーで目指してみないか?
と誘われたことでラグビーで競技復帰。
ところがラグビーをやってみると、走るのがやっぱり好きだ!
と言うことに気づき、再度、陸上に復帰。ここで日本記録を更新したそうです。
そんな簡単なことではないと思いますが好きのパワーってすごい、と感じました。

アスリートの方と話していると、休むことなく競技と向き合ってきて、
ふっと、しんどくなる瞬間ってあるんですよね。
その時、続けるか、引退か、だけではなく、休んでみたり、
別の角度から見てみたり、リフレッシュできるといいですよね、
ラグビーで復帰した寺田選手のように。
精神的、肉体的にもしんどくなっている状態だとどうしても視野が狭まります。
続けるか、やめるかの二択になりがちですが、ちょっと距離を置いて、
やってきたことの価値を自分でも再認識できたりすると、
本当に自分がやりたいかどうか、が見えてくると思うんですよね。

さらに寺田選手はお子さんを出産されたことで、
子供のいる人生、家族と人生をどうしていくか、
といったところに向き合ったそうです。
結果、競技復帰する大きな力になったのだと思います。
私も出産子育てしていますが、体力的にも時間的にも競技を復帰するって
すごいなって思います。

でもそんな挑戦にも世間はなかなか厳しかったそうで、
子供を預けて合宿へ行くことをSNSにあげると
「子供をほったらかして」みたいなコメントも来たそうです。
ほっといてくれ、ですよね。

女性活躍が進まない裏にはそういった圧力みたいなものがまだまだありますよね。
女性は家のことをしなくてはならない、とか。仕事よりも子供優先とか。
本人たちが納得して選択をしているのであれば、どうだっていいじゃん!
って思いますが、まだまだ理解されにくいことがあったり、
攻撃してくる方がいるのは残念。
挑戦を応援しあえる社会になっていくといいなって思います。

平田さんは、大学までバスケを続けたあと、就活でSMBCに就職、
その後、営業の仕事を普通にフルタイムでやりながら競技を続けてきたそうです。

フルタイムで仕事しながら競技って大変じゃない?って思いますよね。
でも平田さんは、仕事で大変な時は体を動かしてリフレッシュし、
競技で大変な時は仕事に没頭して競技以外のことをやることでバランスを取ってきました、と。

実際は時間やりくり、体の疲労など簡単ではないと思いますが、素晴らしいなと感じました。
アスリートが競技以外の仕事をする場合、様々な形態があるのですが、
①企業所属で午前中など簡単な仕事をして、午後から競技というケース、
②平田さんのようにフルタイムで働きながら競技もするケース、
③プロとして仕事はせず競技だけをやるケースがあると思います。


①の場合、仕事は一応しているものの、企業側も午前中だけの仕事だったり、
遠征や試合で抜けることがあるので、重要な仕事を任せることは少なく、
腰掛け(最近この言葉使わないか)のような形になりがちです。
結果、仕事を覚えることができず、
引退後なかなかスムーズに業務に着くことができなかったりします。

③は練習時間以外結構時間があるので、
最近では競技をしながらデュアルキャリアをする方も増えています。
時間のやりくりは大変かと思いますが、
最近はフルタイムではなくて短時間や成果報酬でできる仕事も増えているので
やっているアスリートは結構いると思います。
競技だけではなく、別の関わりがあるってとてもいいと思っています。
競技以外のことをするのはよくないという風潮もありますが、
本人はしっかりと競技に集中できていればどっちでもいいのでは、
と思います。競技だけに集中すると決めるのであれば、
引退したあとすっぱり切り替えると決めておくのも大事だなって思います。
いつまでも引きずったり、競技しかしてこなかったから、
と言い訳が出そうなのであれば競技をやっているうちから
何かしら準備をした方が賢明だなって私は思います。

②のケースは男子でいうとアメフトとかはこのケースが多いですよね。
あとはトップofトップではない選手。もちろん簡単ではないと思いますが、
そういう選手が実際にできているのであれば、
現実的には両立っていうのはできるのではないかって思いますよね。
ただ、このケースが大半ではないので、浸透していないのもありますし、
とはいえ所属企業の理解や協力もあると素晴らしいなって思います。

それでいうと今回のSMBCさんの取り組みは本当に素晴らしくて、
ただ企業スポーツをするのではなく女子アスリートの競技と仕事を両立できる社会を
目指すという明確なビジョンが掲げられています。

多くの女子アスリートが「競技を続けるか、キャリアを選ぶか」の2択を迫られ、キャリアを優先して学生で引退するケースが多いことが挙げられる。なぜなら、社会人で競技を続けた場合、引退後のセカンドキャリアを支援する体制が十分に整っていない状況だからだ。さらに、競技を続けながら働く選択をした場合でも、時間の制約や仕事との両立など、さまざまな課題に直面している。こうした状況のなか、三井住友銀行(以下、SMBC)はSMBC女子バスケットボール部の活動実績や、Wリーグが女子バスケットボールの更なる振興に向け門戸を開いている環境を踏まえ、企業スポーツにみずから参画することを通じ、「仕事」と「スポーツ」を両立させた女子アスリートの未来を見据えたキャリアモデルの確立を目指すことを決断。2024年4月にはSMBC女子バスケットボール部が2025年10月からWリーグに参入することを発表

「SMBC女子バスケ部がWリーグ加入へ」の記事より

 


平田さんによると、高校から大学に競技を続ける際、
親などからの反対でやめてしまう方が7割くらいいるそうです。
私も高校から大学で競技を続けたいと思った時、思い切り親に反対されました。
バスケで飯は食えない。(私はそんなレベルが高くなかった)と言われ却下されました。
ただ競技にもっと挑戦したいということだけでは親を説得するのは難しかったです。
ちなみに諦めきれなかった私は、いろんな人に相談し、
バスケットで培ってきた力が今自分の何に役立っているのか、
大学まで続けた時にさらにどうなっているのか。
それは自分の将来の人間形成にどう作用するのかを必死に考え、親に話した記憶があります。

女子スポーツのことについてはこちらの記事でも書きましたが

https://note.com/embed/notes/nfd356c1f29f8

女子の高校生のトップは大学に行かずに高卒で実業団やプロになる人が多いのが現状です。
平田さんの話と合わせると、多くの女子アスリートが高校で競技をやめてしまっているので、
大学で競技をする人がめちゃくちゃ少なくなっているということです。

大学で競技を続けても、きちんと仕事にもつけて、
さらに就職しても競技を続けるような環境ができていくと、
女子スポーツの環境が整っていいですよね。

実際には環境を整えることと、アスリート自身が在学中に競技だけするのではなく
自身のキャリアについて考えることがセットだとは思います。
環境だけ整えても女子アスリート自身のキャリア意識がないと
環境があっても競技を引退した時何をしたいのか?結局悩むことになると思うので。
競技もやって、仕事もやって、そういうのが当たり前のロールモデルがもっと、
もっと出てくるといいなと思います。
平田さんのお話の中では91%の女子アスリートが
「仕事と競技の両立をかっこいいと思う」と回答しているそうです。
(母数はちょっとメモし忘れました。)

日本におけるバスケットボール競技人口は男性が約34万人、女性は約23万人。一般的にスポーツの競技人口には男女差が生じやすいなか、バスケットボールは比較的その差が小さく、性別を問わず多くの人に親しまれている。東京オリンピックでは、女子バスケットボールが銀メダルを獲得し、その活躍は今も記憶に新しい。しかし、社会人になっても競技を続けられる女子アスリートは限られており、社会人以降の女子競技人口の減少が課題となっている。

「SMBC女子バスケ部がWリーグ加入へ」の記事より

競技だけやっていればいいという時代ももう終わりだと思いますし、
自分のキャリアはやっぱり自分で考えていかなきゃいけない。
スポーツの世界はまだまだその意識が浸透していないと思うので、
できれば中高生あたりからしっかりキャリアについて考えていく機会を作って
行った方がいいと思っていますし、
指導者や、アスリートを抱えている企業やスポンサー企業は
そのあたりをみんなでサポートしていけるといいなって多います。

平田さんはこのようにも語っています。
スポーツで養われてきた非認知能力や人間性にプラスして、
自己管理能力もついたら引退後も怖いもんなしですね!

仕事とスポーツを両立するためには、
選手たちが自己管理能力を身につけることが大切だと強調する。
「練習と業務を両立するためには、選手自身による適切なタイムマネジメントが欠かせません。
業務や練習に加えて、自主練習や休息も十分にとる必要があるので、
いかに自身でマネジメントできるかが重要です。
特に、Wリーグに参入する2025年以降はスケジュールが非常に過密になることが予想され、
自己管理能力を磨くことが求められます。
これは、引退後のセカンドキャリアにも直結する大切なスキルだと考えています」

「SMBC女子バスケ部がWリーグ加入へ」の記事より

お二人のお話を伺って、やると決めたら、
あとはその道筋を走るだけというのを感じました。
当日イベントに参加されていた方々はキャリアにモヤモヤを抱えている方が
多かったのですが、アスリートの決めたら走る、
というところにとても刺激を受けていたように感じました。

とはいえ、時間は有限ですし、いっぱいいっぱいだ!
となることもあるとのことでした(そりゃそうですよね!人間だもの)
お二人とも時間の使い方については様々工夫をされていましたし、
寺田さんは子育てもしているのでもう無理!って思ったら
「今日は閉店します〜」と休むそうです。
それ、とっても大事ですよね。私もたまにやります。
平田さんは社内の方に助けを求めたり、
ちゃんと言えるようにしているとのことでした。
決めたことのために向かっていけるこの力は自分のやりたいことを
やっていくためにはとても大切ですね!私もたくさん刺激をいただき、元気が出ました!

そして、先日、書きましたが部活動の地域展開など含め、スポーツとの関わり方、スポーツの価値がガラリと変わるタイミングだなぁと感じています。

https://note.com/embed/notes/nc2624fa41ff8


今までの悪しきイメージ(パワハラとか根性論とか)は払拭し、スポーツだからこそ得られる非認知能力や人間性、キャリア形成に有利に働くなど、いいところをどんどん広げていきたいなと思いました!

最後までお読みいただき、ありがとうございましたー!


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